あらすじ
その日、僕の全ては奪われた。
有名ギルドのAランクパーティで、前衛の剣士として名を上げていたレクス。幼馴染の親友と共に歩んできた冒険者人生は、順風満帆なはずだった。
——あの日、ダンジョンで「あの事件」が起きるまでは。
仲間たちの裏切り、一方的な断罪、そして身に覚えのない罪によるギルド追放。
レクスは名誉も居場所も、そして最も大切だった存在も、全てを失い奈落へと突き落とされる。
「二度と、守りたかったものを失わない」
失意の底でレクスが誓ったのは、剣を捨てずに生きること。
過去を隠し、無所属の剣士として歩み始めた彼が出会ったのは、新設ギルドで奮闘する未熟で真っ直ぐな少女、セリアだった。
彼女が向けたのは、かつてレクスが踏みにじられた「疑い」ではなく、嘘のない「信頼」だった。
「あなたが、私を強くしてくれるんですか?」
孤独だった剣士が、少女との出会いを経て、再び「誰かのために剣を振るう意味」を取り戻していく。
これは、冤罪で全てを奪われた男が、壊された過去を乗り越え、本当の絆を掴み取って成り上がっていく、再生の物語。