あらすじ
会社をリストラされ、都会での居場所を失った青年・神代直人。
両親はすでになく、自分を育ててくれた神主の祖父も他界。
行くあてもなく故郷の神社へ戻った直人は、裏山の洞窟で祖父が守り続けていた謎の扉を発見する。
そこに刻まれていたのは、、、
『関係者及び資格なき者、立ち入るべからず』
何気なく扉へ触れた瞬間、直人はその内側へ吸い込まれ、見知らぬ異世界へと転移してしまう。
そこで彼が得たのは、特殊スキル《文明開化》。
それは、鉱石や植物などの素材がどこにあるのか。
何を採取するために、どんな道具が必要なのか。
そして農業、製鉄、建築、工業、武器、生活用品に至るまで、技術をどう発展させればいいのか――。
文明そのものの道筋が分かる力だった。
ただし、ひとつだけ大きな問題がある。
**文明は、決して飛び級できない。**
鉄の農具を作るには、まず鉄を作らなければならない。
鉄を作るには鉱石が必要で、鉱石を掘るには道具がいる。
高度な機械を作りたくても、その前に炉、水車、工作技術と、一段ずつ文明を積み重ねる必要がある。
しかも直人一人が完成品を作るだけでは、文明は発展したことにならない。
農民が使い、鍛冶師が作り、職人が改良し、人々の暮らしに根づいて初めて、次の技術への道が開かれる。
飛ばされた先は、貧しく衰退した辺境の土地。
食料は足りず、農具は粗末。
若者は去り、魔物は現れ、周囲の貴族からも見放されている。
けれど直人には分かる。
ここには、発展するためのすべてが眠っている。
畑を耕す。
井戸を掘る。
炉を作る。
鉄を打つ。
水車を回す。
道を整える。
産業を興し、人を育てる。
やがて小さな村は町となり、町は領地となり――誰にも見向きもされなかった辺境が、世界中から注目される土地へと変わっていく。
現代では「代わりはいくらでもいる」と切り捨てられた青年が、異世界では仲間とともに、未来そのものを作り上げる。
石の鍬から始まる、異世界文明発展&辺境成り上がりファンタジー!