あらすじ
戦国の世、播磨国。
別所家に仕える十八歳の足軽・信太は、突然の高熱に倒れ、生死の境をさまよっていた。
誰もがその死を覚悟した――その時。
信太は、再び目を開ける。
だが、その身体に宿っていたのは、信太とは別の人生を歩み、乱世の行く末を知り尽くした男だった。
身分は名もなき足軽。
領地もなければ、兵もいない。
頼れる家族さえいない。
あるのは、長き人生で培った知略と経験。
そして――これからこの国で何が起こるのかを知る記憶。
その頭脳を武器に戦場で次々と武功を挙げ、川上宗春、三宅肥前入道、そして別所家へと、その存在を知らしめていく。
だが、歴史に介入するたび、知っているはずの未来は少しずつ姿を変え始める。
一度目の人生では、手にすることのなかった天下。
ならば二度目は――誰かに天下を取らせるのではない。
この手で、天下を掴み取る。
これは名もなき足軽から始まった、一人の男の二度目の天下取り。
そして信太の正体には、戦国の歴史を揺るがす秘密が隠されていた――。