あらすじ
【登場人物】
◆神
黒猫男爵:眠りの神。左前足の白い、紫色のカバンを背負った黒猫。悪霊や怨念を眠りの術で宝玉に変える。ミクリーの未来日記をもらう。
ミクリー:予言の神。七色に輝く鳥。十八歳くらいの人間の女の子に変身する。未来を予知でき、黒猫男爵譲りの眠リングを持つ。
◆動物
ルキ:首元が茶色いカモメ。オス。
ダンバル:年老いた鹿。オス。
◆劇団員
ロメロ:ハンサムな二十代の男性。
シュバート:新人男性。ロメロと同年代。
ハムラック:団長。中年男性。
ファーレン:二十代の美人の女性。
ブリアン:十代の女の子。
◆剣闘士
フッキン:ハイキンの兄。十代の男の子。
ハイキン:フッキンの弟。十代の男の子。
ビンタム:ポンペイで最強の剣闘士。中年男性。
◆ポンペイの住民
アラン:飲食店員と会場整備係。リッカの兄。十代の男の子。
リッカ:飲食店員と会場整備係。アランの妹。十代の女の子。
メタリーナ:占い師。二十代前半の細身の女性。グレコとローワンの娘。
グレコ:服屋グレコローワンの店長。初老の紳士。
ローワン:服屋グレコローワンの店長の妻。
ボス:人身売買集団の長。中年男性。
ゲノム:エルコラーノ門の門番の隊長。中年男性。
◆クマイの住民
タックス:クマイ港に停泊中の船長。口髭を生やした中年男性。
アキタン:クマイ漁場食堂の店員。二十代前半の女性。
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【あらすじ】
時は、西暦七十九年。
吾輩は紫のカバンを背負った黒猫男爵。悪霊などを宝玉に変える「眠りの神」である。
「ヴェスヴィオ山が大噴火し、都市ポンペイは一夜にして廃墟化、大勢死ぬ。」と事前に教えてくれたのが、友人のミクリーだ。普段は山で七色の鳥として生活し、都市では人間の女の子に変身する「予言の神」でもある。
吾輩が住民を救うと決心すると、ミクリーが未来日記をくれた。ところが、それを開くと、噴火とは関係ないものばかりが出て来る。
噴火の日まで猶予があったので、吾輩とミクリーは演劇を観に行くことになった。更に、朝市に行って旨い物を食べたり、大浴場で満喫したり。ところが、服屋の店長や占い師を眠らせたり、人さらいに遭遇したりとハプニングも続出する。
すっかり住民の生活に溶け込んだ神達。これでいいのかと思っていたら、未来日記に噴火のことが表示された。急遽、対策に走る二つの神。
遂に、その日がやって来た。ヴェスヴィオ山が大噴火した。昼でも真っ暗、火山灰に火山石、火砕流に土石流。ポンペイは変貌した。
吾輩とミクリーは、即座に分担して救助へ向かう。
メイン通りの住民を避難させ、海岸沿いの人達を海へ誘導して、城門の門番を退避させた。だが、大浴場では大勢の人間が瓦礫の下敷きに。大劇場も崩壊、劇団員も窮地に陥っていた。難航する中、火砕流が近づいてくる。ミクリーも奮闘するが、飲み込まれるのは時間の問題だった。
地獄と化したポンペイ。吾輩は心を無にして、都市の大部分に眠りの術をかけた。
残った闘技場へ行くと、逃げ遅れた剣闘士が必死に脱出を試みていた。迫る溶岩。出口は塞がれ絶体絶命、逃げ場はなくなった。けれど、そこを吾輩の機転で脱出する。
最後に、闘技場にも眠りの術をかけ、全ての怨念を宝玉に変えた。
こうして、ポンペイは一夜で廃墟となり、やがて全てが火山灰で埋もれて消えた。
本書は、これを体験した吾輩の記憶の物語である。
原作はこちら>
https://kakuyomu.jp/my/works/822139840939686340