あらすじ
高校一年の春。
担任に頼まれ、不登校になったクラスメイト――白雪美琴へプリントを届けることになった朝倉悠真。
最初は玄関越しに数言を交わすだけだった。
けれど、何度も家へ通い、少しずつ会話を重ね、散歩をして、学校のくだらない話をして――。
一年という時間をかけて、美琴はようやく学校へ戻れるようになる。
友達もできた。
一人で教室にも入れるようになった。
楽しそうに笑う彼女を見て、悠真は心から安心した。
「俺の役目も終わりだな」
もう自分が付きっきりになる必要はない。
そう思って、美琴から少しずつ離れようとした。
――だが。
翌日、美琴は学校へ来なかった。
その次の日も。
さらに、その次の日も。
悠真は知らなかった。
美琴は学校が好きになったから登校していたわけではない。
友達が欲しかったからでもない。
ただ――悠真に会いたかったから、学校へ行っていただけだった。
「朝倉くんがいなくなるなら……私、何のために頑張ったの?」
救ったつもりだった少年と、彼だけを支えに立ち上がった少女。
しかし、これは彼女が再び誰かに依存して終わる物語ではない。
嫉妬して、傷ついて、何度も曇りながら。
「助けてもらわなければ立てない少女」だった美琴が、自分自身の足で歩き――それでもなお、大好きな彼の隣を選べる少女になるまでの物語。
不登校美少女×世話焼き男子。
激重感情と曇らせから始まる、少し重たくて、最後にはちゃんと前を向く青春ラブコメ。