あらすじ
学校一の人気者にして、今もっとも勢いのある新人アイドル――白雪凛花。
普通の陰キャ高校生・篠原悠人は、そんな彼女をデビュー当時から推している古参ファンだった。
偶然にも同じ学校、同じクラス。
けれど悠人は、凛花の学校生活に迷惑をかけたくないという理由から、ファンであることを隠し、必要以上に近づかないよう徹底していた。
ライブへ行っても後ろの方。
グッズを買っても本人には話しかけない。
SNSへ感想を書いても、ただの匿名アカウント。
当然、凛花から自分が認知されているなんて思ってもいなかった。
――しかし。
「篠原くん、私が初めてライブした日、右側の一番後ろにいたよね?」
ライブへ来た日。
買ったグッズ。
SNSへ投稿した感想。
好きな食べ物。
過去の何気ない呟きまで。
なぜか全部、凛花に把握されていた。
それどころか、売れない時期に何度も心が折れかけていた凛花にとって、悠人の応援だけがアイドルを続ける理由になっていて――。
そんなことを知らない悠人は、ある日の昼休み、何気なく口にしてしまう。
「でも最近、別のアイドルもいいんだよな」
その瞬間。
ずっと隠されていた凛花の激重感情が、とうとう限界を迎えた。
「推し変って……する必要ある?」
翌日から席は隣。
昼食は手作り弁当。
放課後も一緒。
他のアイドルの配信を見ようとすれば、同じ時間に配信を始めようとしてくる。
そして凛花は、誰にも見せたことのない表情で悠人との距離を詰め始める。
「私ね、篠原くんに推されるためにアイドルやってるんだよ?」
自分が推しの限界オタクだと思っていた。
けれど実際は――推しの方が、自分への限界オタクだった。
無自覚にヒロインを支え続けていた陰キャ男子と、彼にだけ愛情が重すぎる人気アイドル。
推しとファンだった二人の立場がひっくり返っていく、ヤンデレ×激重感情×溺愛学園ラブコメ。