あらすじ
「背景のエキストラでいい。傷つかないなら、それでいい」
高3の春。吹奏楽部に所属する藤代詩乃は、お調子者の仮面と「言葉の予防線」を張り、傷つかないための自衛を重ねていた。
夏前のコンクールを理由のない諦めでやり過ごし、消去法で図書委員のペアになった冴木郁斗への微熱にも冷たいフタをして、指定校推薦という安全なシェルターへ逃げ込もうとする。
けれど、教室には圧倒的な正論と知性を纏う孤高の女王・黒川結愛がいた。
結愛の冷酷な計算によって冴木の外堀は埋められ、詩乃の「打算的な逃げ道」は早期に粉々に打ち砕かれていく。
誰にも気づかれず、誰にも応援されないまま、自分の手で恋を殺した詩乃。
だが、逃げずに自分の未来と向き合う仲間たちの姿を前に、彼女はついに己の臆病さを突きつけられる――。
――傷つくのが怖くて逃げ回った昨日に、さようなら。
手遅れの失恋の果てに、少女の心が殻を破る。
『好きって言えない……ふりをした。』
敗北と後悔の底から立ち上がる、哀しくも力強い群像成長ラブストーリー。
※本作は『好きって言えない…』シリーズの第4作(本編)です。
※前作および各スピンオフ作品とあわせてお読みいただくと、より一層お楽しみいただけます。