あらすじ
国を持たない民族に生まれた少年は、いつか自らの国を築く。
現代日本から異世界へ転生した少年、リース。
彼が生まれ変わったのは、広大な大森林に暮らすアルヴァン民族だった。
約六万人の民を抱えながらも、アルヴァン民族には国がない。
三つの大部族と三十五の小部族が、それぞれの土地を治め、首長を中心に一つの民族として結びついている。
リースは知略に秀でたブリガン族大族長の長男として育ち、やがて民族全体の政治の中心である首長の町へ移り住む。
そこには、各部族の思惑と権力争いが渦巻いていた。
有力者たちとの関係を築き、将来のための人脈を作りながら、リースは少しずつ政治の世界へ足を踏み入れていく。
そんな彼の前に現れたのが、首長の娘フィオナだった。
二人はアルヴァン民族の未来について幾度となく意見をぶつけ合う。
国など必要ない。
いや、国が必要だ。
相容れない二人の考え。
しかし、政治的な立場も絡み合う中で、二人の関係は少しずつ変化していく。
やがてリースは、アルヴァン民族の未来について一つの答えを見つける。
――自分たちの国を作る。
これは、国を持たなかった一人の少年が、仲間と出会い、政治を学び、争い、成長し、やがて建国者となっていく物語。