あらすじ
十六歳のユリシアは、スパイとして名門学園に潜り込んだ。
標的は王太子や宰相の息子たち――大国アルシリウスの、次代の要を担う者たちである。
ユリシアは今回も淡々と仕事をこなし、そしてすぐに母国に帰るつもりだった。
しかしターゲットではない少年・アグドラと出会ったことを皮切りに、ユリシアはゆっくりと乱されていく。
まずは悪女と噂の王太子の婚約者・リナリアに取り入り王太子について探ろうとするもなぜか懐かれ、そして宰相の息子の双子であるクランとウィシュアにもひょんなことから気に入られてしまった。騎士団長子息のマルクもなにかとユリシアに構うし、神官長の甥っ子は「ユリシアさんって人間?」なんておかしなことを言い出す始末。
気がつけばユリシアはかけがえのない時間を過ごしながら、自身の仕事に抵抗を覚え始めた。
そのうち、なぜかユリシアの命が狙われ、謂れのない理由で殺されかけて……。
ユリシアが仕事と称してアルシリウスに出された本当の理由と、消された歴史。ユリシアの存在の秘密。そして、アグドラの正体とは。