あらすじ

身に余る筋力と脆過ぎる硝子の心を抱え沈む女学生、灰園 緋華(はいぞの ひばな) 「結局、勉強して脳みそを、走り回って身体を、心身共に疲れさせて 不貞寝する日々を過ごせば良い。それしか出来ないんだ、私なんて」 彼女は悲劇的に哀しい妖怪である。 彼女はずっと恋をしていて、凡人以上の強い自己否定とそれに伴う承認欲求に怯えていた。 その鬱屈を全て学業と陸上に費やした結果 体躯はみるみる鍛え上げられ、夢がある訳でもなく好記録を連発し 期待と羨望でしか見られなくなった結果、孤独な学校生活を送り 進学理由もなく都会の国立大学に合格する。 “そして、相手が自分を愛していることに気づかぬまま、故郷と共に離れる未来に絶望している” 身から溢れる行動力と財力を抱え輝く女学生、油茨 水樹(ゆいばら みずき) 「ダメ、困った。なんかもう薔薇色の未来しか思い浮かばない。その薔薇は何色なんだろうね?」 彼女は喜劇的に悲しいモンスターである。 彼女はずっと恋をしていて、凡人以上の激しい情動とそれに伴う承認欲求と踊っていた。 その想いを全て恋する相手の為に自分磨きをし続けた結果 とある理由でヴァーチャル配信者を始めれば、瞬く間に売上と人気が爆発し 有り余る才能と財力で活動し続けた結果、日常の疎かさが彼女に距離を感じさせ 就活針路に悩み、青春の残り少ない時間を浪費する。 “そして、見つけて欲しい相手の沈んだ視界に気づかぬまま、電子の頂きを駆け上がっている” 水樹は緋華の絶望と空虚を知らない、何故なら配信活動に注力しているから。 緋華は水樹の活躍と夢想を知らない、何故なら大学受験でネット断ちをしていたから。 そんな両片思いですれ違う卒業間近の女学生二人。 水樹はそのままオリジナル楽曲のチャンスに、ひたすら輝き駆け登るのだが 緋華は残り少ない青春を切り売りする『ママ活』で 自らを自信溢れて、決断の出来る『メロ女』になろうと新たな出会いで変わっていく。 二人の走る道は何処へと向かっていくのだろう? そんな百合と青春の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/08/23
  • 現在の作品渇愛する硝子心のメロ女のママ活奔走記録 ~電子灰被り姫物語《ヴァーチャル・シンデレラ・ストーリー》を添えて