あらすじ
ふと思いだした昔の記憶。
それは現実だったのか、真夏の暑さに頭が焼かれ、自分の中で生み出した都合のいい白昼夢だったのか?
俺は佐藤 武志という名前だが、メガネをかけた同級生を虐めたり、ぼへーとも歌わない。
中学校で友人達が異世界に憧れて、眼帯を付けたり妙な言葉をつぶやいていた頃、ひたすら自転車を分解しては組み立てる変な子どもだった。
そこから、家に放置されていた原付をばらして組み直し、親から小遣いをせしめていた。
高校は工業に行きたかったのだが、先生が許してくれず普通科へ。
だが帰りに、エンジンチューンを行うショップがあり、そこに入り浸るようになった。
大学へも入ったのだが、車が好きなら制御系だろうなどと言われて、情報・制御工学科に入学。
これじゃない感はあったのだが、CNCのフライスや旋盤を独自に勉強をしたり楽しんだ。
そんなガチガチの理系脳の連中が、独自の電気自動車を組んでみたり、ただ速い車が欲しくてモーターをサポートに組み込んでみたり。
連んでナンパをしてみたり。
まあ楽しくやっていた青春時代。
だがたまに、夜の峠などに行くと、ヤバい連中に目を付けられたりすることもあった。
あの時も確か、そんな騒ぎの中で起こった出逢いだった。
誰も覚えていない彼女は、さおりと名乗った。