あらすじ
実家の借金を相殺する婚姻契約で、辺境伯エルヴェのもとへ送られたリュシエンヌ。待っていたのは病身の夫と、薬代さえ払えず使用人の給金が三か月も滞った赤字屋敷だった。「役立たず」と切り捨てられてきた彼女だが、返品票の重複や支払順位を正し、ついには倉へ収まらない十七台分の穀物請求を見つける。老家令や使用人、エルヴェと力を合わせ、実家へ流れていた金を取り戻そうと奔走するリュシエンヌ。しかし帳簿を締めれば、自分の役目も終わる。働けなければ捨てられると思う娘が、仕事の価値を認められ、その先にある居場所を受け取るお話。