あらすじ
今となってはもうかなり昔のことになるでしょう。もしかしたら覚えている人はいないのかもしれません。たった1枚のカードにより多くの人間が狂わされたあの時代を。今となってはせいぜいおとぎ話と笑われる程度でしょう。ですが確かにそのカードは実在しました。当時の人々はこのカードを巡り争い、騙しあっていました。なぜ?それはこのカードにはある魔法の力があったのです。カードに願いを書けばたちまちその願いは叶う。どんな願いでもです。富、権力、人の命さえカードがあれば思いのままでした。このカードさえあればもう何も悩むことなどないでしょう。このカードが全員が持てるものであればどんなに良かったことでしょう。しかし、このカードは世界にたった1枚しかなかったのです。人間が、自身の欲求に従順なのは今も昔も変わりません。このカードはその時代の権力者、貧民、商人、様々な人間の手元にありました。
さて、このような魔法のカードがあるわけですが代償がなしにこんなことできるわけがありません。カードはこの代償を贄にして魔法を発動していたのです。そりゃいくら魔法のカードでもどこぞのランプの魔神のように気前よく願いなんか叶えてくれません。なんせあれはフィクションなのだから。ですが多くの人間はこのことに気づきすらせず使い続けたのです。さて、この「代償」とは一体なんだったのでしょうか?