あらすじ
保身のために唯一自分を信じてくれた後輩を裏切り、死に追いやった男。
罪悪感に苛まれ、虚飾の人生を終えた男が次に目覚めたのは――血と煙の匂いが漂う異世界だった。
与えられた名はアレン。
無力な赤ん坊として生まれ変わった彼は、己の愚かさを猛省し、胸に誓う。
『もう二度と逃げない。二度と、保身のために誰かを見捨てない』
身体の内側に眠る「魔力」の存在に気づいたアレンは、前世の思考力を活かし、感性ではなく「理論」として魔法の体系を解明していく。
幼少期の血の滲む鍛錬、過酷な世界の政治と動乱、そして直面する新たな挫折と葛藤。
これは、かつて泥から逃げた男が、泥を啜ってでも不退転の意志を貫き、やがて世界の「理(ことわり)」を穿つまでの大河ファンタジー。