あらすじ
侯爵令嬢セシリアには、十年以上の付き合いになる婚約者レオンがいる。幼い頃から気心の知れた相手であり、半年後には結婚する予定だった。
ただし、レオンには一つだけ困ったところがある。酒癖が悪いのだ。
ある夜会で酒を飲みすぎたレオンは、周囲に囃し立てられた悪ノリの末、別の令嬢と口づけをしてしまう。そして、その瞬間をセシリアは偶然目撃していた。
当然腹は立った。けれど、一度の過ちで長年の関係をすぐに終わらせる気にもなれない。そこでセシリアは、レオンが自分から正直に話して謝るのを待つことにした。
ところが、本人は反省しているらしく酒を控え、以前よりずっと良い婚約者になっていくのに、肝心なことだけはいつまで経っても言おうとしない。
そして一か月以上が過ぎた頃、ついにセシリアの我慢も限界を迎える。
話しても、待っても、それでも分からないのなら仕方がない。
浮気した相手に対する最終奥義――それは、拳でグーである。