あらすじ
親の転勤のせいで、数か月単位で転校を繰り返してきた高校1年生の城ヶ崎 蛍(じょうがさき ほたる)。
「誰かと仲良くなっても、別れが寂しくなるだけ。だったら最初から、一人でいい」
感情を消し、鉄壁のポーカーフェイスを作った彼女は、一番静かに過ごせそうな『写真部』の部室へ、幽霊部員になるつもりで入部する。
しかし、そこにいたのは、学園一の美少女と噂される芸術表現科の2年生――部長の星宮雫だった。
雫は蛍の「誰にも踏み込ませない冷たい瞳」を一目見て気に入り、驚きの宣言をする。
「見〜つけた。ねえ、わたしの『専属モデル』になってくれない?」
最初は先輩の雫を徹底的に拒絶する蛍。
「わたし、すぐ転校しますから」
「先輩と仲良くなるつもりはありません」
冷たい言葉で心のシャッターを下ろし続ける。けれど、雫は決して怒らず、ただ眩しい笑顔で、蛍のペースに合わせて寄り添い続けた。
放課後のレトロな部室で、静かに流れる二人だけの時間。
蛍が眩しそうに窓の外の海を見つめた瞬間、小さく響くシャッター音。
「今の蛍ちゃん、すっごく綺麗」
レンズの向こうから真っ直ぐに向けられる、雫の嘘のない、温かい瞳――。
お菓子で釣られたり、狭い暗室で不意にゼロ距離になって脳内で大パニックを起こしたり。
季節が変わり、沢山の思い出が増えていくにつれて、蛍の頑なな心は、ゆっくりと雫の優しさに溶かされていってしまい……?
鉄壁クールな後輩が、お姉さん部長の深い愛に包まれて、少しずつ「本当の笑顔」を取り戻していく――。
じれったくて、切なくて、最高にニヤニヤできる、焦れ焦れ学園百合ラブコメディ!