あらすじ
毎週金曜日、同じ時間にケーキ屋へやって来る少女・桜井美緒。
彼女が買うのは、いつもモンブランを一つだけ。
「来週も、このケーキありますか?」
アルバイトの高校生・高瀬雄介は、毎週繰り返されるその質問を不思議に思いながらも、理由を聞けずにいた。
ある金曜日、美緒は突然、店に来なくなる。学校にも姿を見せなくなった彼女のことが気になった雄介は、そこで初めて、美緒が毎週モンブランを買っていた理由を知る。
そして数週間後。美緒は再び、あのケーキ屋を訪れる。
笑顔を失った少女と、何も知らなかった少年。
一つのケーキをきっかけに出会った二人は、失ったものを抱えながら、それでも次の一週間へ歩き出していく。
「来週」という言葉が、こんなにも切なくなるなんて、僕は知らなかった。