あらすじ

王都監査局に勤めて二十二年。

監査官リーナは、仕事で訪れた伯爵家で、三十四年ぶりにかつての同級生キリエと再会する。

もっとも、リーナは名乗られるまで彼女だと気づかなかった。

昔の同級生が今どこで何をしているのかなど、興味もなかったからだ。

ところがキリエは、伯爵家の監査からリーナを外すために口を滑らせる。

「この方、昔から少々問題のある方でしたの。嘘をついたり、人の物を盗んだり……」

それは監査官の信用に関わる重大な告発だった。

当然、監査局は事実確認に乗り出す。

三十四年前の記録を一件ずつ調べてみれば、出るわ出るわ。

証拠なし。

動機なし。

証言は矛盾。

そして、なぜリーナばかりが疑われ続けたのか、その発端まで見えてきた。

最初は忘れていたリーナも、だんだん腹が立ってくる。

昔のことですものね?

ええ、そうですね。

でも、その昔を掘り返したのはあなたですよ?

売られた喧嘩なら仕方ありません。

一件ずつ値札を付けて、高値で買わせていただきましょう。

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アルファポリス
アルファポリス2026/08/22
  • 現在の作品昔のことですものね、と笑ったあなたへ ~売られた喧嘩は高値で買わせていただきます~