あらすじ
滅びた皇帝。
十の石に分かたれた力。
そして、本来なら存在するはずのない力をその身に宿した少年。
この世界には、**「Aether(エーテル)」**と呼ばれる謎の力が存在している。
Aetherに目覚めた者たちは、常識では測ることのできない力を操り、時には「概念」そのものに干渉することさえできる。
エクリプス学園に通う大学三年生、リョウもまた、その力を持つ者の一人だった。
しかし、ある日――
彼は紫色に輝く謎の石を偶然にもその身に取り込んでしまう。
その瞬間から、リョウの日常は少しずつ崩れ始めた。
見たこともない場所。
知らない人物。
そして、自分の人生には存在しないはずの記憶。
それらが、夢という形で彼の意識に蘇り始める。
やがてリョウとアイラは、かつて世界を恐怖に陥れた存在――
**「闇の皇帝」**にまつわる古い記録を追い始める。
しかし、そこで二人が知った真実は、想像を遥かに超えるものだった。
十個の石は、闇の皇帝の力を封じるための器ではなかった。
それらは、闇の皇帝そのものを構成していた十の力だった。
かつて皇帝を討った者たちは、その力を十個に分割し、それぞれを異なる場所へ封印した。
その場所は世界各地に留まらない。
遥か彼方の地。
人類の知らない領域。
そして――宇宙の果てにさえ存在する可能性がある。
十の力を巡る謎を追う中で、リョウの中に眠る記憶もまた、少しずつ鮮明になっていく。
そして彼が気づく。
自分が石を取り込むよりも前から、すでに「闇の皇帝」に関する記憶を持っていたことに。
なぜ、彼のAetherは十個の石に反応するのか。
なぜ、彼の瞳は石の存在に呼応するのか。
そして――
リョウの中に眠るものは、一体何なのか。
FALLEN SOVEREIGN
――皇帝が堕ちたとき、歴史は終わったのではない。
その物語は、まだ始まってすらいなかった。