あらすじ
『哭島』の手記が届いてから三年八ヶ月後。
ライターの進藤友也は、一人の少女が失った過去を追うことになる。
ある出来事を境に、生まれてから中学を卒業するまでの記憶を失った少女は、今では新しい生活を送っている。
しかし、失われたはずの記憶は、ときおり夢や些細な出来事となって彼女の前に姿を現す。
友人たちと過ごす日常の中で、彼女の周囲に少しずつ不穏な影が差し始める。
なぜ彼女は過去を忘れてしまったのか。
失われた記憶の中に何があったのか。
少女の記憶を辿るうち、進藤は忘れられた過去に隠された真実へと近づいていく。
――消えたはずの記憶は、今も彼女の中に残っていた。
過去の「残影」が、再び現在を動かし始める。