あらすじ

始まりは、一週間前のことだった。 夜中の一時を過ぎる頃、決まって部屋のどこかから、奇妙な音が聞こえ始める。 ――ピチャ。ピチャ。 それは水滴などではない。まるで濡れた生肉を床に叩きつけるような、生理的嫌悪感を煽る湿った音。 その音は毎晩、少しずつ私のベッドへと近づいてきていた。 恐怖の正体を突き止めるため、私は枕元にスマートフォンを置き、ボイスメモの録音ボタンを押して眠りにつく。 翌朝、残されていたのは「四時間十二分」の録音データ。 イヤホンを耳に押し込み、再生ボタンを押した私は、そこに記録されていた「最悪の音声」を聴くことになる。 「……ねえ……いま、お後ろにいるよ……」 これは昨夜の録音のはずだ。 それなのに――なぜ、その声は今、私の耳のすぐ後ろから聞こえるの?

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小説を読もう2026/08/22
  • 現在の作品再生時間00:04:12イヤホンの奥から