あらすじ
大学を卒業したものの、就職氷河期の影響で派遣社員として生きてきた高崎大、三十八歳。
恋人もいない。友達と呼べる人間もいない。
それでも働いて、少しずつ貯金して、それなりに生きてきた。
そんな大に、ようやく正社員登用の話が舞い込んだ。
――その日の夜、死んだ。
しかも人助けのつもりで飛び込んだ結果、神様から告げられたのは、なんとも残酷な事実だった。
そして大は、若返った身体と神様からの謎の「サービス」、口の悪い緑色の神鳥ステファニーとともに異世界へ。
魔法がある。
魔物もいる。
異世界人だっている。
だけど大は、勇者でもなければ天才でもない。
困っている人がいれば首を突っ込む。
そこそこ頑張る。
そこそこ活躍する。
なのに、なぜか一番いいところは誰かに持っていかれる。
惚れた女性には振られるかもしれない。
興味のない女性には好かれるかもしれない。
出会った人とは、いつか別れる。
それでも飯を食って、笑って、また次の町へ行く。
これは、世界の主役にはなれない男と、一羽の神鳥が旅をする物語。
大がいても、いなくても。
それでも世界は回ってる。