あらすじ
(投稿予約はまだ不定ですが、必ず週1回は投稿します)
「救うための手が、手榴弾を配る時——氷土の島で戦慄のファクトが交錯する。」
あらすじ
1943年5月、アッツ島。霧と極寒に閉ざされた孤島で、2,600名の守備隊は絶望的な補給断絶の中にいた。
米軍帰りの軍医・辰口信夫は、麻酔薬の尽きた泥穴の野戦病院で骨鋸を握り締め、命の選別を迫られる。一方、地区隊長・山崎保代大佐は、精神論を廃し「最後の一兵一弾まで敵の戦法データを本国へ送り続ける」冷徹な戦術計算を完遂しようとしていた。
やがて訪れる5月29日未明。銃剣と手榴弾を握り締めた「幽霊たち」の奇襲前進が始まる。なぜ敵将は戦後に彼らの遺品に敬礼を捧げたのか。実在の日記と戦術記録が解き明かす、知られざる極限劇。
おすすめの方
徹底したミリタリー・戦術描写と身体性を求める方
実話や歴史の裏側にある不都合な真実と人間ドラマを追う方
極限状態における「言葉と意志の遺しかた」に心を揺さぶられたい方
「弾薬も途絶え、援軍もない。あなたは最後の1分間、何のために言葉を刻みますか?」
※現在、別軸で展開中のインパール作戦を題材とした連載が多くの方々のに読んでいただいています。作品の舞台を分散させるのは拙策かもしれませんが、本作『氷土の遺書』には、私の作風の原点となる冷徹なリアリズム、ディストピアが凝縮されています。ぜひ、この静かな激闘の記録もお手元にお残しください。