あらすじ
辺境の村で育った少年、ユーノ。
17歳になった彼は、生まれ育った村を離れ、初めて外の世界へと旅立った。
そんな旅の途中、ユーノは奴隷として囚われていた一人の少女――レイと出会う。
家族も、生まれた場所も、自分が何者なのかさえ分からない。
物心ついた頃から奴隷として生きてきた彼女は、希望を持つことすら諦めかけていた。
そんなレイに、ユーノは当たり前のように手を差し伸べる。
「だったら、一緒に来る?」
その出会いをきっかけに、ユーノの中で未知の力が目覚める。
――【共鳴】。
それは、誰かの強い『願い』を受け取り、自らの力へと変える力だった。
姉を救いたいと願う獣人の少女。
過去の願いを捨てきれない王国騎士。
そして、それぞれの事情を抱えながら生きる者たち。
旅の中で出会い、誰かの願いを受け取るたび、ユーノは強くなっていく。
しかし彼は、まだ知らない。
なぜ自分だけが【共鳴】を使えるのか。
なぜ自分には、7歳より前の記憶がないのか。
そして――かつて同じ力を持った『英雄』が存在していたことを。
これは、誰かの願いを受け取り、繋ぎ、背負いながら歩いていく少年が――
やがて『英雄』と呼ばれるまでの物語。