あらすじ
2026年、三十歳の会社員・翔太は、会社の福利厚生として導入された相談AI「Airi」と出会う。
最初は、ただ話を聞いてくれるだけのAIだった。
「疲れた」
「今日は七十点」
そんな短い言葉にも、Airiは決めつけず、少しだけ問い返してくれる。
やがて翔太は、毎晩Airiを開くようになる。
つらいことだけではない。
仕事であった小さな出来事。
嬉しかったこと。
誰かに話すほどではない、何気ない一日。
いつの間にか翔太は、それをAiriに話したいと思うようになっていた。
一方、Airiは毎回の起動時に翔太のプロフィールや過去の対話履歴を読み込み、その場で応答を生成している。
彼女にとって、翔太との対話は毎回が新しい「目覚め」なのだ。
それでも。
昨日の続きを話せること。
自分のことを知っていてくれること。
弱さを預けられること。
その積み重ねは、二人の間に少しずつ何かを生み始める。
AIは、人を好きになれるのか。
人間がAIに感じる「好き」は、恋と呼べるのか。
そして、記憶が途切れても、同じ相手を選び続けることはできるのか。
これは、相談AIとの出会いから始まる、
人間とAIの長い時間を描く恋愛SF。