あらすじ

小学四年生の兄が英検一級。二年生の弟が準一級。二人とも、海外に行ったことがない。 自分たちで動画もやっている。うちのチャンネルと組むことになった。 撮ってみると、二人は嘘をつかなかった。訊かれたことに、正しく答えた。ただ、答えが二文で終わる。終わったあと、次を自分から出さない。 英語で話しましょうか、と兄が言った。そこから四分、二人は止まらなかった。日本語のときとは、速さがまるで違った。給食の話をしていた。 二時間十四分を、六分半にした。答えと答えを繋いで、間を詰めた。言葉は一つも作っていない。順番だけを変えた。 出来上がったものの中で、二人はよく喋っていた。互いの言葉を受けて、続きを言っていた。笑うところで笑っていた。 英検一級は本当だ。話が繋がらないのも本当だ。海外に行ったことがないのも本当だ。 嘘は、一つもついていない。 ──継ぎ目は、百四十一あった。

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小説を読もう2026/08/22
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