あらすじ
東雲 薫(しののめ かおる)には、
ずっと夢中になっている“推し”がいる。
雑誌やSNSで活躍する人気モデル――ソウ。
画面に映れば目で追って、新しい写真が出れば大騒ぎ。
いつか本物に会ってみたい。
そんな、ごく普通の憧れだった。
一方、薫の身近には二卵性の双子、時尭と蒼祐がいる。
昔から薫を可愛がり、何かと守ってくれる兄的存在の『水智 時尭』。
肩までの黒髪に瞳がグレーで線の細い綺麗な男性だ。
縁無しの眼鏡からいつも静かな目が薫を見守ってくれている。
そして、人付き合いが苦手で、学校ではいつも目立たないように過ごしている『水智 蒼祐』。
時尭よりも長い黒髪は少しパサついている。
黒い瞳は自信がなさそうに伏せられがちだ。
肌は透き通るように白くて男性とは思えないくらいきめ細かい。
薫は髪ももっと綺麗にすれば良いのに、と思いながらも少し跳ねてるその髪も好きだった。
周囲から浮きがちな蒼祐を放っておけない薫は、今日もせっせと世話を焼く。
「もう、蒼祐は私がいないと駄目なんだから!」
頼れる時尭に、放っておけない蒼祐。
親友の澄と過ごす、いつもの学校生活。
そして画面を開けば、今日も大好きなソウがいる。
そんな薫の毎日は、平和で楽しく過ぎていく――はずだった。
『鏡の中の旦那さま』現代編。
画面の奥の“推し”に恋する薫と、彼女を取り巻く人々の、少し騒がしい青春恋愛物語。