あらすじ
桐谷朔と白石澪は、中学二年生の頃からずっと一緒だった。
朝は一緒に登校して、昼休みにはくだらない話をして、放課後になれば並んで駅まで歩く。
周りから見れば、どう考えても仲のいい男女。
けれど二人は、恋人ではない。
「俺たち、ずっとこのままでいられるかな」
そんなことを、朔は一度だけ考えたことがある。
澪にとっても、朔は特別な存在だった。
ただ、それを恋と呼んでいいのかは分からなかった。
――高校二年生の春。
そんな二人の日常に、新しい人たちが入り込んでくる。
自分をまっすぐ好きだと言ってくれる女の子。
自分の気持ちを、初めて言葉にしてくれる男の子。
誰かを好きになること。
誰かに好きになってもらうこと。
そして、本当に一緒にいたい相手を選ぶこと。
二人は初めて、自分たちの関係について考え始める。
近すぎたから、気づけなかった。
大切すぎたから、壊すのが怖かった。
それでも――。
一度離れてしまったとしても、最後にもう一度、君を選びたい。
これは、友達だった二人が、迷って、傷ついて、それでも互いを選び直すまでの一年間の物語。