あらすじ
恋愛は、するものじゃない。書くものだ。
ペンネーム『夜凪』として学園ラブコメを連載する高校生・朝倉湊は、新人賞の締め切りが迫るなか、肝心の告白回を書けずにいた。
そんなある日、クラス一の美少女・白石雪乃が、自分へ嘘の告白をする計画を偶然聞いてしまう。
一週間だけ恋人を演じ、本気にさせたあと、大勢の前で「罰ゲームでした」と暴露する。
悪趣味な計画だと知りながら、湊は雪乃の告白を受け入れることにした。
理由は単純だった。
偽物でも恋人生活を経験すれば、止まっている原稿の続きを書けると思ったから。
雪乃は、湊が嘘告だと知らないと思っている。
仲間たちは、湊が傷つく瞬間を楽しみにしている。
しかし、誰も知らない。
計画を話していた自分たちの声が、すべて録音されていることを。
ところが、偽りの恋人生活を続けるうち、湊は気づいてしまう。
雪乃もまた、クラスの輪から逃げられず、嘘告を強要された側だったことに。
そして迎えた暴露の日。
雪乃一人へ罪を押しつけようとする仲間たちの企みを、湊は録音を使ってひっくり返し、彼女を守る。
これですべて終わった。
湊はそう思っていた。
「嘘だったのは、最初の告白だけです」
翌日、雪乃は湊の前で甘く微笑む。
「今の私は、本気で湊君が好きですから」
それからの雪乃は、他の男子には冷たいまま、湊にだけ甘い笑顔を向けるようになる。
毎朝隣を陣取り、放課後も当然のようについてきて、湊の予定を誰よりも詳しく把握する。
そして、ほかの女子が湊へ近づいたときだけ、その瞳から光が消える。
小説の取材に使うはずだった偽の恋人生活は、いつしか逃げ場のない本物の恋へ変わっていく。
嘘告を逆利用した恋愛小説家と、救われたことで愛が重くなった美少女による、ざまぁ×独占系学園ラブコメディ!