あらすじ
決算前の大棚卸し――。
それは、リサイクルショップ・ヒラガで働く社員・佐藤秀晴と、アルバイトの鈴木愛生にとって、まさに戦場だった。
そんな二人が、店内で見つけた謎の本を開いた瞬間――巨大な魔法陣が出現。
二人は異世界へと召喚されてしまう。
「よくぞ来た、異世界より召喚されし勇者よ!」
国王エウリウス・ラーデンは二人を勇者として歓迎する。
しかし――。
「佐藤です」
「鈴木です」
「……勇者は?」
「勇者じゃないですよ」
なんと二人は勇者ではなかった!
しかも佐藤のスキルは、
『出張買取』『査定』『鑑定眼』『棚卸』
鈴木のスキルは、
『補充』『発注』『加工』『清掃』
という、どう考えてもリサイクルショップ店員の仕事そのもの。
「これは俺たち、ハズレ枠判定されてる」
「ラノベ的にはそうですね」
戦闘能力ゼロ。
魔法も使えない。
ならば――働くしかない!
二人は異世界で生きていくため、仕事をする許可を国王に求める。
そして紹介された就職先は――。
「てか、なんで私の店で働くのよ!!」
なんと、魔王軍所属の魔女が経営する魔道具店だった。
勇者ではない。
英雄でもない。
ただのリサイクルショップ店員。
けれど彼らはまだ知らない。
日本では当たり前だった「買取」「査定」「発注」「加工」という仕事の技術が、魔法と魔道具の世界では――とんでもないチート能力になることを。
これは、勇者になれなかった二人の会社員とアルバイトが、
「仕事の力」で異世界を変えていく物語。