あらすじ
妹が死んだ。
だが翌日、世界から妹の存在そのものが消えていた。
家族も、学校も、病院も、誰一人として水無月ミユという少女を覚えていない。写真も記録も消え去り、妹を覚えているのは兄・水無月ユウただ一人。
そんなユウのもとに届いたのは、優勝者の願いを一つだけ叶えるという謎の大会――『神札遊戯王決定戦』への招待状だった。
妹を取り戻すため、ユウは大会への参加を決意する。
そこで出会ったのは、人間嫌いの犬神・御影ましろ。
世界から忘れられた過去を持つ彼女と契約したことで、ユウは神格を封じる札――神札を巡る戦いへと足を踏み入れていく。
神札の力を引き出す鍵は、強さでも枚数でもない。
神格を知り、心を通わせ、互いを理解すること。
「私は神札じゃない。犬神だ」
神札をただの道具として扱う者たちに対し、ユウとましろは一人と一柱の絆で立ち向かう。
しかし戦いの裏では、妹の消失に関わる謎の神格がユウを観測していた。
送られてきた、存在するはずのない妹の写真。
そこに残された言葉。
『次の試合までに思い出せ。君は本当に兄だったのか?』
失われた妹。
消された記録。
欠け落ちた記憶。
そして、人の存在そのものを書き換えるという忘憶神・カナエカナタ。
妹を取り戻すというユウの記憶さえ、本当に正しいのか。
これは――
世界が忘れた大切な人を取り戻すため、少年と犬神が「記憶」と「願い」を賭けて戦う物語。