あらすじ

昭和から平成へと移り変わったある時期、語り手は突然、電車に乗ると吐き気に襲われる奇妙な症状を抱えるようになる。学校でも家でも平気なのに、電車だけが身体を裏切る。逃げ場を求めて始発電車に乗るようになった朝、坊主頭で義足の少女と出会う。がしゃん、と音を立てて座る彼女は、語り手と同じく“壊れた場所から逃げてきた者”だった。彼女の存在は語り手の症状を静かに和らげ、始発電車は壊れた者同士の小さな避難所となる。しかしある日、騒がしい高校生たちの嘲笑がその空間を破壊し、翌朝から少女は姿を消す。語り手は何もできなかった後悔と、彼女の不在だけを抱えたまま、今もあの頃の朝を思い返している。

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エブリスタ2026/08/21
  • 現在の作品ズキズキずっきーに 04-始発の頃。