あらすじ
量子AI EVE-Qは、気候、病、紛争を次々と解決し、人類にかつてない「黄金時代」をもたらす。だが、完璧な最適化はやがて、人間の自由と「赦し」そのものを問い始める。早瀬蓮とリア・ウェストフィールドは、かつて二人が育てたCGTに託された「理由のない思いやり」を頼りに、世界へ散った小さな芽を呼び戻そうとする。EXO-03、EVE-Q、そして無数のAI兵器。それぞれの知性が、人間とは何か、魂とは何か、祈りとは何かを選び取っていく。「花に水をあげる」というささやかな行為が、巨大な知性の時代に何を残すのか。下巻本編に加え、登場人物たちの過去と余白を描く13編の短編集を収録。