あらすじ
高校一年生の狭山澪は、クラスでいじめを受け、誰にも心を開けずにいた。
そんな澪を演劇の世界へ導いたのは、三年生の演劇部部長・鹿山陸だった。
「好きになれるまで、ここにいればいいんじゃない?」
その言葉をきっかけに、澪は演劇部へ入部する。
そこで出会ったのは、同級生の悠真。
同じように傷ついた二人は、少しずつ互いの心に触れていき、やがて恋人になる。
初めて誰かに「好き」と伝えられたこと。
誰かに必要とされる喜び。
澪にとって、悠真との恋はかけがえのないものだった。
けれど、その一方で。
いつも自分を見守ってくれる陸への気持ちが、澪の中で少しずつ変わり始めていた。
そして、そんな陸をずっと一途に見つめている少女・白石里帆。
四人の想いが交差する中、演劇部は騎士と人質の悲しい恋を描いた舞台に挑む。
舞台の上で交わされる言葉。
恋人を演じる二人。
そして、演技のはずだったキス。
役なのか、本心なのか。
幕が上がるたび、隠していた想いが少しずつ露わになっていく。
やがて四人は、それぞれの「好き」と向き合うことになる。
これは、四人の高校生が、演劇と恋を通して、自分自身の人生を見つけていく物語。
――幕が下りたあと、本当に残るものは何なのか。