あらすじ
『糸満の光〜それぞれの道標〜』
沖縄県糸満市。
青い海と糸満漁港、古くから受け継がれるハーレーの文化が息づく町で、高校三年生の七人の若者たちは、それぞれの青春を過ごしていた。
仲村淳二、比嘉ひかり、城間克利、島袋真弘、知念颯斗、上原美海。そして東京から転校してきた高橋光希。
幼い頃からの仲間もいれば、転校をきっかけに出会った仲間もいる。
一見すると、どこにでもいる高校生たち。しかし、それぞれの胸には、人には簡単に話せない悩みや葛藤を抱えていた。
まだ自分の夢を見つけられない淳二。
「人を笑顔にする仕事」を夢見るひかり。
医師の父を持ち、家族から期待されながらも自分自身の生き方を探す克利。
仲間との関係や将来に思い悩む真弘。
ひかりへの想いを胸に秘める颯斗。
県外へ出るのか、それとも故郷に残るのか、人生の選択に揺れる美海。
そして、東京から糸満へやって来た光希は、仲間との出会いを通して、これまで知らなかった「故郷」の温かさに触れていく。
高校生活の中で、笑い合い、ぶつかり合い、時には傷つきながら、七人は少しずつ大人になっていく。
そんな彼らを、糸満漁港から静かに見つめていた老人・蒲生良介。
長い人生を歩んできた蒲生は、若者たちの姿に自分自身の青春を重ねながら、人生には一つの答えだけがあるわけではないことを知っていた。
やがて卒業が近づき、七人はそれぞれの未来を選択する時を迎える。
夢を追って故郷を離れる者。
大切な人のために故郷に残る者。
自分自身の生き方を探し続ける者。
別々の道へ進んでいく七人。
しかし、糸満で過ごした時間、仲間と交わした言葉、家族からもらった愛情は、それぞれの心に残り続ける。
そして五年後――。
再び糸満で交わる七人は、あの頃には気づかなかった人生の意味と、故郷という場所の大切さに気づいていく。
人は、迷いながら道を選ぶ。
時には遠回りをし、立ち止まり、間違えることもある。
それでも、自分で選んだ道を歩いていけば、いつかそこに「光」が見えてくる。
沖縄・糸満を舞台に、七人の若者たちが友情、恋、家族、夢、葛藤と向き合いながら、それぞれの人生の「道標」を探していく。
『糸満の光〜それぞれの道標〜』
それは、青春の物語であり、故郷の物語であり、
そして――自分らしく生きることを探す、七人の人生の物語である。