あらすじ
ある日、芽依はビルの屋上にある池を見に行った。そこで偶然居合わせたのは、少し変わった「話し合い」だった。
アヒルが産んだ子どもを、白鳥が育てている。
「子どもを返して」
怒るアヒルに対し、白鳥は子どもを渡そうとしない。
一見すれば、子どもを奪った白鳥が悪い。
けれど、芽依には一つの疑問が浮かんだ。
――もしかして、この子どもはアヒルの不倫によって生まれた子なのでは?
隣にいた参加者・凌にその疑問を耳打ちすると、凌は芽依の代わりに、順序立ててアヒルへ質問していく。
しかし、問い詰められたアヒルは突然激怒。
車に乗り込み、その場から逃走してしまう。
「追いかけよう!」
参加者たちは四方八方へ散っていく。
芽依も凌とともにアヒルを追うことになるが――。
この日を境に、芽依の日常は少しずつ変わり始める。
偶然だったはずの出来事。
次々と現れる不可解な出来事。
そして、自分自身さえ知らなかった過去。
一つの小さな事件から始まった物語は、やがて芽依自身の「家族」に隠された秘密へとつながっていく。
これは、少女が真実を追いながら、
自分にとっての「家族」とは何なのかを見つけていく物語。