あらすじ
駅の階段から転落した高校生、天野悠斗が目を覚ますと、そこは黒い霧によって滅びつつある異世界だった。
悠斗を召喚したのは、魔王の娘を名乗る銀髪の少女リゼット。
元の世界へ帰るため、悠斗は折れた聖剣を手に魔王の城を目指す。しかし、彼には剣の才能も、特別な力もなかった。
ただ一つ、彼が持っていたのは、階段で拾った赤い手袋。
それは誰かが落とした、小さな忘れものだった。
世界を救うのは、伝説の勇者か。それとも、名もなき誰かのささやかな優しさか。
これは、なくしたものばかりを見つめていた人々が、まだ残されている大切なものに気づくまでの物語。