あらすじ
小学六年生の日夏玲央〈ひなつれお〉は絵を描くことが好きだ。きっかけは二年生のときに『虹色美術館』で『祝福』という絵を見たことで、かれこれずっと絵を描いてきた。『祝福』の絵を描いたのは春宮秀人〈はるみやしゅうと〉。玲央のあこがれの人だ。いつか秀人みたいに上手に描けるようになりたい。そう願っていた。しかし、うまくはいかない。毎年夏の絵のコンクールに参加しているが、四年生のときに銅賞を取ったぐらいだ。今年最後、もっと上を目指したいと思った玲央。しかし、絵を描く気持ちが、出てこなかった。
そんなことをぐるぐる考えて朝。突然玲央の目覚まし時計を止めて現れたのが、ヒロキ。ヒロキは玲央のヒーローで、玲央の応援をすると宣言。もちろん玲央は嫌がった。なぜなら、ヒーローに見えないからだ。半分オレンジ色と半分黄緑色のスーツに赤いネクタイ。紫色のシルクハットと青い手袋を着けていた。もはやにんじんだ。それでも応援をやめないヒロキ。一体何が目的で玲央を応援するのだろう。
そんなことを思いつつも、玲央は学校でいつものように、ライバルかつクラスメイトの秋武灯〈あきたけともる〉に勝負を挑まれる。毎年、夏の絵のコンクールで勝負をしているのだ。が、今のところ玲央が全敗だ。ちなみに絵の天才、柊友羽〈ひいらぎゆうは〉は毎年賞を取っている。灯でも勝てない相手だ。今年最後だからといって、今年は玲央、灯、友羽の三人で、絵のコンクールの勝負をすることになった。
玲央は気合いを入れて絵を描こうとするが、何も思いつかず。ヒロキとともに絵のアイデアを探すがうまくいかず。さらに友羽と灯が絵を習っていたことを知り、玲央はもう勝負に勝てっこないと落ち込む。どんどん絵を描く気持ちをなくしていく玲央に、ヒロキが自分の正体を教えてくれる。
ヒロキは一体何者なのか。
なぜ玲央のヒーローとして現れたのか。
玲央は無事に絵を完成させることができるのか。