あらすじ
「今日から貴方たちには、アイドルになってもらいます」
「俺らがアイドル!?」
活動休止中のV系バンド『BLACK CROWN』。
その四人に突然告げられたのは、まさかのアイドル転身だった。
◇
熱狂度――それは、人々の感情によって世界を維持するエネルギー。
中でも、強い熱狂を生み出す音楽は、いつしか世界を支える公共インフラとなっていた。
その熱狂度を維持するために始動したのが、『熱狂維持指定アイドル』制度。
そして、白羽の矢が立ったのが『BLACK CROWN』だった。
「俺らV系バンドマンなんだけど!!」
「けれど、契約しましたよね?」
こうして四人は、V系バンド『BLACK CROWN』としての活動を休止したまま、新たな名前――『STARDUST NOISE』としてアイドル活動を始めることになる。
……だが。
「……おい、誰か契約書、読んだか?」
「漆黒の薔薇……堕天使……失楽園」
「……ゲームの周回とイベントが先だろ」
「ちなみに、お前は?」
「漢字、難しくて読めなかった」
「「「………」」」
これは、人類を救うために立ち上がった、選ばれし四人――ではない。
元V系バンドマンの四人が、アイドルという新たな世界を通して、自分たちだけの音楽を見つけていく芸能群像劇。
ズレたV系バンドマンたちが、アイドルという未知の世界で新たな表現を学ぶ。
過去の自分たちを抱えたまま、四人は自分たちの音楽と居場所を探していく。
熱狂を支えるアイドルとして活動する彼らが目指すのは――再び、バンドとして自分たちの音を奏でること。
「俺たちが作る音楽を届けたいだけだ!」
その目標に向かって、笑って、騒いで、時々ぶつかりながら――彼らはひたすら前に走り続ける。
これは、そんな四人の物語。