あらすじ

双子は忌子。生まれてすぐに殺されるはずだったこの私が、なぜか十九年間、平民として生かされてきた。 パン屋の娘として、灰を掻き、パンを焼き、客の軽口に笑って、それで満足していたのに。 ある日、宰相様と名乗る人が店にやってきて、こう言った。 「貴女は、王家の血を引く忌子。そして――王女殿下の身代わりです」 もう一人の私、双子の王女様は病で亡くなった。 悪名高いわがまま王女の代わりを務めろと言われても、困る。困るけれど、断れば国が傾くと聞かされては、頷くしかなかった。 わがままに、高飛車に、悪女らしく振る舞わなければならないのに。 疲れている教育係の先生には、つい労りのお茶を淹れてしまう。 横暴な命令のつもりが、護衛の騎士様を気遣う言葉になってしまう。 隣国からいらした王子様には、政略よりも先に、素直な言葉をかけてしまう。 演じているつもりの悪女は、いつまで経っても板につかない。 それなのに――なぜか三人は、私から離れていかないのです。 忌子として生まれ、身代わりとして生きる。そんな私の、隠しごとだらけの一年が始まる。

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小説を読もう2026/08/21
  • 現在の作品忌子が身代わり王女になりました 〜わがまま令嬢のふりが、なぜか誰にも通用しないようです〜