あらすじ

十七年戦争で家も身分も失い、隣国へ逃れた公爵令嬢アストリッド。 長い髪を切り、髭をつけ、十九歳の身を「宿屋の親父アスティ」と偽って、彼女は小さな宿屋を営んでいた。 そんなアスティの正体を見抜いたのは、宿の向かいに診療所を構える十七歳の町医者、カイ。 けれどカイは何も詮索しない。 客でもないのに毎日宿屋へやって来て、お茶とお菓子を楽しみながら、ただ「ちゃんと休め」と笑う。 戦火の中ですべてを失ったアストリッドにとって、その時間は、一日一度だけ心を温める小さな灯りになっていく。 けれど、捨てたはずの過去は、彼女をそう簡単には放してくれなくて――。 身分を隠して小さな宿屋を営む元公爵令嬢と、 客でもないのに今日も会いに来る年下町医者。 二人がもう一度、自分の人生を選ぶまでの物語。

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小説を読もう2026/08/21
  • 現在の作品元公爵令嬢の小さな宿屋―年下の町医者が、客でもないのに今日も会いに来ます