あらすじ
異能力を持つ者が混沌を招く世界で、記憶を失った少女・リリーは、目覚めた直後に無自覚に異能力を暴走させてしまう。
危険因子として拘束された彼女が牢で出会ったのは、どこか憂鬱そうな少女・レイニーだった。何も覚えていないリリーに対し、レイニーは自分に関わらないよう突き放す。互いについて何も知らないまま、二人の短い時間はレイニーの連行によって断ち切られてしまう。
自分は何者なのか。なぜ異能力者は恐れられるのか。そして、レイニーは何を諦めていたのか。
失った過去よりも、目の前からいなくなった少女を追って――灰色のリリーは、色の褪せた世界へ歩き出す。