あらすじ
「海の向こうに、何がある?」
永禄5年(1562年)、南島原の港町・口之津に突如としてあらわれた一隻の黒い船。
巨大なポルトガル船と異国の商人たちに町中が大混乱に陥る中、有馬の殿様・有馬義貞だけはニヤリと笑った。
「あの化物ども、金を持っていそうだ」――。
これが、南島原というひとつの土地が「世界」と衝突した最初の瞬間だった。
有馬に作られた西洋式学校(セミナリヨ)で学んだ少年・千々石ミゲルたちは、やがて天正遣欧少年使節としてヨーロッパへと旅立つ。
ローマ教皇と謁見し、世界の広大さと政治のリアルを知った少年たち。
しかし8年半後、彼らが帰ってきた母国・日本は、禁教へと向かう激動の時代を迎えていた。
有馬氏の栄華と没落、忍び寄る幕府の影、過酷な重税に耐え忍ぶ名もなき農民たち。
やがて時代は、ひとりの少年・天草四郎を「救世主」へと祭り上げ、あの原城の悲劇へと向かっていく――。
英雄の戦いではなく、その土地に生きた「普通の人々」の視点から描く、
史実に忠実で、会話は軽妙な、まったく新しい歴史群像劇!
【作品の特徴】
・天草四郎をあえて最初から主人公にせず、彼が生まれる前の「前提」から丁寧に描きます。
・歴史の教科書のような難しさはゼロ! テンポの良い会話と人間臭いコミカルな描写でサクサク読めます。
・歴史改変なし! 史実の重厚さはそのままに、現代的な人間の感情を描き出します。