あらすじ
長く帝国を治め、初代皇帝として生涯を終えた男は、それから四十年後、自らが築いた帝国の辺境伯家、その三男アルトとして生まれ変わった。
帝国の領土は以前より小さくなったものの、大きな戦争は減り、人々もそれなりに平穏に暮らしている。それなら、もう一度皇帝になる必要はない。皇帝は一度やった。それで十分だ。
今度は好きな本を読み、甘いものを食べながら、できるだけ気楽に暮らしたい。強い敵がいるなら自分より強い人間に任せればいいし、難しい仕事も得意な人間に任せればいい。
ただ、皇帝であったアルトの感覚は普通とは少しずれている。さらに、かつて共に帝国を築いた仲間たちは歴史上の偉人となり、彼らが残した教えや発明、制度も思いがけない形で現在の帝国に根付いていた。
アルトは、新たな仲間たちとともに様々な騒動に関わることになる。そして、気づけば再び皇帝の座へと近づいていくのだった。