あらすじ
――信じるモノを間違えるな
魔力こそが人の価値を決める世界。
王女イリアス・ケセド・ヴァルハライトは、十五歳の誕生日に「魔力ゼロ」と判定された。
国に尽くしてきた実績も、王女としての身分も認められず、父王から告げられたのは――実質的な死刑。
『環神の儀』によって禁足地へ追放された彼女に、頼れるものは何もなかった。
それでも。
「魔力がない? それがどうしましたの?」
前世で薬学を研究していた知識と、初代国王が遺した「すべての魔力を拒絶する聖剣」を手に、イリアスは生き延びることを決意する。
やがて彼女は、魔力を制御できない少女セラフィナと出会う。
膨大な魔力を持つがゆえに「人間」ではなく「実験体」として扱われてきた少女。
イリアスは彼女を救うため、魔力至上主義の世界へ立ち向かっていく。
しかしその裏では、世界そのものを蝕む謎のカード――「マイナスタロット」が動き始めていた。
人々の願いさえも歪めるそのカードを操る者の名は――「虚」。
そして彼の目的は、この世界を壊すことだった。
魔力ゼロの「無能」として捨てられた王女は、やがて世界の理そのものに挑むことになる。
これは、誰からも価値を認められなかった少女が、自らの知恵と意志だけを武器に、虚構に満ちた世界を壊していく物語。