あらすじ

三人で依頼へ出て、三人で帰り、いつもの宿で夕食を食べる。 そんな日々を、ミラは当たり前だと思っていた。 誰かを助けるために自分が傷つくことだけは、危険だと思っていない。 一人が残れば皆が助かるなら、自分が残ればいい。 仲間を守るためなら、自分が傷つけばいい。 ミラにとって、それは英雄的な自己犠牲ですらなく、昔から当然のように選んできた答えだった。 だが、さまざまな救助や冒険を重ねるうちに、その生き方は少しずつ揺らぎ始める。 自分ではなく仲間に判断を任せること。 救えない誰かを残して撤退すること。 助けた人間たちが、自分の手を離れて生きていくこと。 そして――自分が帰らなければ、待っている人間がいるということ。 これは、誰かを助けるためなら迷わず命を懸けられた冒険者が、 「みんなを生かす」の中に、自分自身も含められるようになるまでの物語。 危険な遺跡へ向かう冒険の日々と、帰る場所で積み重なっていく暮らし。 守り、守られ、送り出し、帰りを待ちながら、 ミラたちは少しずつ、自分たちなりの「帰る場所」を作っていく。

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カクヨム
カクヨム2026/08/20
  • 現在の作品光る旋律、生きる刹那