あらすじ
【幸運の支払者 -The Price of Luck-】
カインはどこにでもいる普通の学生だった。
変化のない、無意味な日々——それが、ある日突然の終わりを迎えるまでは。
だが、死は終わりではなかった。
再び目を開けたとき、彼が見たのは異世界の光景。
見知らぬ人々に囲まれ、生まれたばかりの赤ん坊として、望まぬ新しい人生を強制されることになる。
最初は穏やかで、魔法に満ち、可能性にあふれた世界に見えた。
しかし、その平穏は長くは続かない。
時が経つにつれ、カインはこの世界が慈悲など持ち合わせていないこと、そして生き残るためには「代償」が必要であることを知る。
そして、彼が死の淵へと追い詰められたその時、すべてを変える謎の力が覚醒する。
——あらゆる世界の、あらゆる能力を手に入れる力。
だがそれは、自身の身体や感覚の一部をランダムに失い、しかも限られた時間しか使えないという呪いでもあった。
力を振るうたび、生存と喪失を天秤にかけるギャンブルが始まる。
立ちはだかる強敵、深まる世界の謎。
カインは冷酷な戦いへと身を投じていく。
他者との戦いだけではない。己自身と、生き残るたびに支払う「代償」との戦いへ。
強者がすべてを奪い、弱者が淘汰される世界で——
真の問いが突きつけられる。
「自らを蝕む力で、人は果たして生き残ることができるのか?」