あらすじ

火星標準時、五時四十一分。 町に初めて雨を降らせる式典まで、あと十九分。主任気象官の真城澪のもとへ、整備主任の相馬透が濁った融解水の瓶を持って駆け込む。過塩素酸塩、基準値の十二倍。それでも自動検査はすべて緑で、警報は鳴らない。降らせれば汚れた水を町じゅうに浴びせ、止めれば十五年かけた計画も気象局の未来も消える。広場は白い服の人で埋まり、学校の子供が「雨って、痛いですか」と訊いてくる。残り十九分で、降らせられる雨を探す話。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/08/21
  • 現在の作品降水確率六十パーセント 〜火星に舞う〜