あらすじ
青雲学宮で、一人の学生が高楼から転落死した。
司律院が下した結論は、禁制薬による錯乱の末の事故死。
証拠は揃い、因果も明白だった。
ただ一人、趙凛だけが、その「整いすぎた真実」に違和感を覚える。
死者の体内に残された謎の薬。
封印された十一年前の処方。
焼け落ちた工房。
次々と現れる死者。
そして、官の調査よりも先に広まっていく噂。
誰かが証拠を作り、誰かが証拠を消している。
小さな転落死から始まった事件は、やがて学宮を越え、王城を、軍を、そして王家そのものを巻き込む巨大な陰謀へと繋がっていく。
これは、武力ではなく「観察」によって真実を追う少女の物語。