あらすじ
冷酷と恐れられる第一王子クラウス。
婚約者のリリアナが新しいドレスを着ても、彼は無表情で「悪くない」と言うだけだった。
しかし王妃から贈られた耳飾りを着けた日から、リリアナには彼の心の声が聞こえるようになる。
「かわいい。髪飾りも似合っている。私以外が褒めるのは少し腹立たしい」
外見は冷酷、心の中では婚約者を褒めてばかり。
菓子を二つ食べただけで喜び、笑顔を向けられただけで記念日を作ろうとするクラウスの本心を知り、リリアナも彼に心を開いていく。
ところが、ある祝宴で彼女の杯から毒が見つかった。
その瞬間、いつも騒がしかったクラウスの心が完全に沈黙する。
それからも、偽の護衛命令や第二王子との密会など、王家を揺るがす陰謀に触れるたび、彼の心だけが聞こえなくなっていく。
そしてクラウスは、理由を明かさないままリリアナへ婚約解消を告げた。
彼は反逆者なのか。それとも、たった一人で何かを守ろうとしているのか。
聞こえる言葉ではなく、聞こえなかった瞬間から真実を探す、溺愛系異世界恋愛ミステリー。